Diorama “Obstructive!” P.R.C. TYPE-96 MBT
“躱開!”(どけ!)
トランペッター 1/35 96式戦車 《中国人民解放軍》

ちょっと珍しいキットを組んだので、調子に乗ってディオラマにしてしまいました。
ミリタリーディオラマというと大戦時欧州モノが多くて、現用中国なんて珍しいでしょ。

☆96式主戦タン

 このキットには「双電機駆動」と書いてあり、確かにモーターは2個付いているのだけれど、リモコンボックスが無い。車体底部のスイッチON/OFFで2個のモーターは連動する。つまり直進しかできない。
 もともと走らせるつもりなんかなかったのでそれはいいのだが、はっきり言って細部のディテールが相当あやしい。
 とぼしい資料(ホント少ない。現用車なのに)を見ながら、なるべくいじってみた。


 前照灯ガードは真鍮線。フェンダーの前垂れは紙製。
 砲口はカバーがかかっている状態にしたのであって、穴をあけ忘れたわけではない。


 主砲サーマルスリーブの金具がオモチャみたいな情けない作りだったのでプラ板ですげ替え。
 操縦手ハッチもペリスコープも、まるで形が違っていたので修正した。


 砲塔両脇の荷台もプラ板で作り直してある。


 デカールと履帯は、まるで寸法の合わないものが入っていた。メーカーの完成見本写真を見ると、全然別物。店頭で他の箱も調べたら同様だった。このロットが全部そうなのか?


 とにかく、履帯は切って削って無理矢理合わせたけど(これではモーター走行なんて無理)


 デカールは「八一」マークだけパソコンで自作、数字はジャンクの中から適当なのを使った。


 砲塔前面の形状もなんか違う気がしたので、切った貼ったで修正した。




操縦士はかなり怒ってます
ドゥオカイ!」と叫んでるのはこの人
 96式戦車のキットにはフィギュアが付いていない。三人の戦車兵は、タミヤの「ソビエト戦車兵小休止セット」を改造。
 腕パーツを交換しあって少しだけポーズ変更、服も人民解放軍のものに。
 服の違いはすぐわかるが、見落とされがちなのがヘッドギア。ロシア式のこれ、戦後型は微妙に形が違うので注意。
 現用ロシア戦車兵はアランゲルのキットも持っているが、ポーズが使い難かったので、あえてタミヤのを使用した。どうせ服と顔はいじるんだし。


砲手は笑ってます

戦車長は困ってます

☆運荷用三輪自転車「タオチィルゥ

 直訳すると「逆乗りロバ」。荷車を曳いたロバとシルエットが似ているのに、進む方向が逆なのでこう呼ばれている。
 ディオラマの舞台が中国東北部であることを表現(とはいえ、ベトナムやカンボジアなどにもあるのだけれど)
 実車はステアリングがかなり重く、乗りこなすには熟練が要る。ブレーキは後輪だけ。明らかに制動力が不足しており、下り坂や雨天にはとても危険。実際、停まりきれなくて追突してしまったところを、何度か目撃している。




 倒騎驢の荷台は真鍮線とプラ丸棒で骨組を作製。基本構造はリヤカーと同じである。ただ、リヤじゃなくフロントになって逆向きに進むのだけど。
 一升瓶はファインモールド三式砲戦車のオマケパーツ。ダンボールは古い封筒を切って(色あせ具合がちょうど良かった)。古毛布は、ティッシュペーパーを木工ボンドとパテで固めたもの。



 タミヤの「ドイツ歩兵自転車行軍セット」
 このセットには自転車が二台入っているが、一台を三輪車にするため、車輪をもうひとつ、ジャンクパーツから調達した。



 今回のディオラマもう一方の主役である豚は、タミヤの「動物セット」から。
 セットには母豚1子豚3しか入ってないので、2セット分使い、親豚の一頭は乳を削って雄豚に。



 トミーテックの「ザ・樹木001 欅」
 鉄道模型用のキットで、1/150スケールと書いてあるけど、1/35に使ってもイケてるでしょ。
 今回、枝パーツを半分しか使わなかったので、あとで同じ大きさの樹がもうひとつ組める。紅葉にもできるのがうれしい。
 これ、おすすめです。

2007.10.16

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